SKAI Multi Converter System

  -  ケーススタディ



高レベル統合パワーエレクトロニクスで低燃費、低排出

某トラクターメーカーは、その上位パワークラス トラクターのラインナップに対して、電源供給システムを導入します。この目的は、燃費と騒音の低減です。この展開は、農業機械へ一層の電気ドライブの採用に向けて必要な技術と言えます。新型電源供給システムの心臓部には、セミクロンの高統合マルチコンバータシステムがあります。

チャレンジ / モチベーション

今日までトラクターの二次装置は、ギヤを介しメインドライブに機械式接続されていました。この機械式接続では、これらの機能を最適作動ポイントで作動させることができません。このため全般的に効率が下がり、結果として燃費および有害な排出が増大します。従って目標は二次装置をメインドライブから切り離すことであり、このためメインドライブに接続された改良発電機で発電することになりました。このエネルギーが電気的に変換され、ファン,エアコンプレッサ、エアコン装置および 14V 車載電源を最適作動させます。

要求システムレベルの目標 :

  • 燃費および有害排出の低減
  • ディーゼルエンジン冷却の最適化によるメインドライブのパワー増大
  • 14 V 車載電源の信頼性向上
  • 将来の電装品へ向けたトラクターの対応
  • 低燃費と連動した全般的な効率アップ
  • システム制御およびシステム特性の最適化
  • 新機能、例: 230V ソケット
 

ソリューション

セミクロン マルチコンバータシステム シリーズの高レベル統合パワーエレクトロニクスシステムは、客先仕様に基づき開発されました。システムにはマルチコンバータが搭載され、厳しい周囲環境条件下で電流フローを制御します。システムには様々な作動モードがあり、例えば三相発電機または HVDC バスによる電源供給が可能です。システムは水冷式ケース (IP67 保護等級) に収められ、CAN バスで車両マスターコントローラと通信します。統合半導体コンポーネントは、セミクロンの定評ある MiniSKiiP シリーズ (第 2 世代) です。信号インターフェイスとしてアナログおよびデジタル I/O があり、温度センサー、リゾルバー入力など、幅広いセンサーが接続できます。

マルチコンバータ システムには、次の合計 4つ のパワーコンバータがあります。:

  • コンバータ I :三相 40kVA アクティブ フロントエンド コンバータ
  • インバータ II:三相 20kVA ドライブ インバータ
  • インバータ III:三相 10kVA ドライブ インバータ
  • DC/DC コンバータ14V/300A または 28V/165A
 

結果

直接クランクシャフトにフランジ固定された発電機は、1800 rpm で 20 kW を発電し、これがマルチコンバータ システムで変換されて、ファン,エアコンプレッサ、エアコンシステムが作動します。新型電源システムはまた、DC/DC コンバータを介し 14 V 車載電源システムにも電源供給し、車載電源出力がほぼ 2 倍になります。車両静止時には、電気装置は 230 ボルト 出力または 230/400 V (5kW) の 三相ソケット 出力から作動できます。これらはしばしばポータブルジェネレータの代わりに使用されます。電動コンプレッサもまた低エンジン回転数で速やかに増圧し、エアコンシステムも同様に動作します。ファン速度が冷却電力要件に正確に合わせられ、クーラークリーニングにはファン方向を簡単に逆にできます。エンジン回転に依存するファン速度がわずか 1500 rpm でも燃焼エンジン立ち上りブーストパワーを助け、1600 rpm では従来型モデルよりより高トルクが出ます。最大パワーブーストもより増大します。二次装置に使われる電気ドライブシステムは装置の効率を改善し、燃費節約となります。

新型電源システムは、アタッチメント、トレイラー装置、そして最終ドライブ システムへの超精密、高効率な電動ドライブ導入の基礎となるものです。様々な注目技術の組み合わせにより、燃費および騒音が大幅に低減され、将来の排出限度値の達成も確実です。すべてのパワートランスミッション コンポーネントは、全般的な効率改善のために開発または最適化されたものです。つまりこれは通常高燃費になりがちな上位パワークラスのトラクターで超低燃費を目指すマイルストーンになります。
 

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