セミクロンIGBTモジュールは、風力タービン(WT)に搭載されたパワーエレクトロニクスのキーコンポーネントです。画期的なマウント・接続技術が、良好な温度サイクルと負荷サイクル寿命と、信頼性、耐久性を実現します。インテリジェントパワーモジュールシリーズのSKiiP®3およびSKiiP®4は、IGBTゲート駆動回路、各種のセンサーと保護機能、ヒートシンクを一体化しています。セミクロンはインテリジェントパワーモジュールという、高出力密度と使いやすさにおいて群を抜く製品を製造しています。パワーエレクトロニクスサブシステムであるSEMISTACK®の場合、セミクロンは、SKiiP®とDCリンクコンデンサ、低インダクタンスバスバーと組み合わせることで、そのまま搭載可能なインバータの出力部を製造しています。

現在の高出力の風力タービン(2MW以上)では、水冷式IGBTモジュールが一般的です。パワー半導体固有の課題の1つに、特定期間のグリッド欠陥(FRT:系統擾乱時における運転継続性能)に対処する必要性、すなわち電力会社が風力タービンに対して要求する機能への対応があります。特に二重給電式非同期発電機付風力タービンでは、そのような場合IGBTとフリーホイールダイオードは高いピークの電流と電圧に対応する必要があります。

同期発電機の風力タービン

FRTの要求に対する対応が容易なため、同期発電機が風力タービンに多く使用されます。システムは直接制御可能で、ライン周波数50または60Hzへの最適な同期を実現し、高調波と無効出力を補償することができます。さらに、多極型(> 50)の同期発電機は、パワートレインにギアを搭載する必要性がありません。これまではギアの損傷が最も多い故障原因の1つでした。

非同期発電機の風力タービン

非同期発電機の特長は、同期発電機の風力タービンと同様です。非同期発電機は、同期発電機よりもはるかに低コストかつ軽量ですが、効率は劣ります。

二重給電式誘導発電機の風力タービンのブロック図

二重給電式非同期発電機の風力タービン

これまで全世界に設置された風力タービンの約80%は、コンバータでローターの電流を制御する二重給電式非同期発電機です。この方式のメリットは、発電した電流の大半をグリッドに直接供給でき、発電した出力の約1/3だけをコンバータで制御すれば良いことです。しかし問題点は、スリップリングの接点の定期点検が必要で、最小速度と最大速度に対する制限(70から130%)があり、FRTの要求に対しての対応です。

2象限インバータの風力タービンのブロック図

2象限フルパワーコンバータ方式

永久磁石や励磁の同期発電機向け2象限フルパワーコンバータは、低価格で効率の良い方式です。ダイオード整流器が発電機側に使用されているため、システムに必要なIGBTモジュールとこれに対応する制御ユニットの数を低減できます。問題点は、誘導電流が必要なため機械損失が増大し、未制御の整流器によって引き起こされる高調波があります。

4象限インバータの風力タービンのブロック図

4象限フルパワーコンバータの方式

4象限フルパワーコンバータは、風力タービン市場において現在最も広く使用されている方式です。様々な容量帯でこの方式は、すでに説明した3つの発電機の原理すべてに対応します。4象限コンバータは、機械損失を最小限に抑え、制御範囲を最大化できます。発電機電流の反応出力制御により、発電機を幅広い速度範囲で比較的効率よく使用することが可能です。必要に応じて、風の少ない状況でも反応出力を最大化できます。

風力発電向けセミクロン製品